子宮頸部異形成とはどんな状態か
ABOUT子宮頸部異形成は、子宮の入り口(頸部)の細胞に、性交渉の際にヒトパピローマウイルス(HPV)が感染することで起こる変化です。子宮頸がんの前の段階(前がん病変)ともいえる状態で、進み方や経過には個人差があります。
異形成は、細胞の変化の程度によって次のように分けられ、程度に応じて対応が変わります。
- 軽度異形成:変化が軽い段階。自然に軽快・消失することも期待される段階です。
- 中等度異形成:軽度と高度の中間にあたる段階です。
- 高度異形成:がんに近い変化がみられる段階で、治療が検討されることがあります。
なお、HPVはありふれたウイルスで、感染しても多くは自然に排除されるとされています。感染がすぐにがんに結びつくわけではありませんので、指摘を受けた段階で正しく確認していくことが大切です。
SCREENING
症状が乏しく、検診でみつかることがほとんどです
子宮頸部異形成そのものには、痛みや出血などの症状がありません。そのため、子宮頸がん検診を受けた際に偶然みつかることがほとんどです。「気になる症状がないから大丈夫」とは限らないのが特徴で、自覚症状がないからこそ、定期的な検診で早めに気づくことが大切です。過去に検診を受けていない方や、しばらく間があいている方は、この機会に受診をご検討ください。
子宮頸部異形成の検査
EXAMINATION異形成が疑われるときは、段階を確かめるために次のような検査を行います。検査の内容や流れは、そのつどご説明しますので、ご不明な点はお尋ねください。
- 細胞診:内診台で子宮頸部の細胞を採取して調べる検査です。わずか1分ほどで完了する簡単な検査で、一般的にほとんど痛みを伴いません。
- コルポスコープ(腟拡大鏡)による観察:異常が疑われる場合に、頸部を拡大して観察し、異常のある部位を確認します。
- 組織診:観察した異常部位を数ミリ程度切除して調べ、程度を確かめる検査です。診断結果は、一般的に約1〜2週間で出ます。
経過観察と治療の考え方(当院の対応)
TREATMENT対応は、異形成の程度によって変わります。
軽度・中等度の場合は、必ずしも治療を必要とせず、半年に一回程度の定期的な経過観察を行うことが一般的です。自然に軽快・消失することが期待される段階でもあります。変化を見守りながら、適切な時期を見きわめていきます。
高度の場合は、頸部を部分的に切除する小手術(円錐切除)や、子宮の摘出が推奨されることがあります。こうした手術が必要と考えられるときは、状況に応じて大学病院や関連病院と連携し、ご紹介させていただくことがあります。当院でどこまで対応できるか、どの医療機関にご紹介するかは、診察のうえで具体的にご案内しますので、まずはご相談ください。
治療にかかる費用や保険適用の有無は、検査・治療の内容や目的によって異なります。詳しくは診察時にご案内します。
CONSULTATION
受診・フォローの目安
次のような場合は、放置せずに受診をご検討ください。
- 子宮頸がん検診で「要精密検査」や「異形成」を指摘された
- 以前に異形成を指摘され、その後の経過観察を受けていない
- しばらく子宮頸がん検診を受けていない
症状がなくても、指摘を受けた段階で一度受診しておくことが大切です。また、経過観察と診断された方も、自己判断で通院を中断せず、決められた間隔での受診を続けることが、変化を早めに捉えるうえで重要です。
当院での受診の流れ
FLOWご予約のうえご来院いただき、問診で検診結果やこれまでの経過をうかがいます。必要に応じて細胞診・組織診などの検査を行い、結果のご説明とともに、経過観察か治療かの方針をご相談します。治療や紹介が必要な場合も、見通しをていねいにお伝えします。内診に抵抗がある方は、遠慮なくお申し出ください。