卵巣のう腫・卵巣腫瘍とはどんな状態か
ABOUT卵巣にできる腫れをまとめて卵巣腫瘍と呼び、そのうち中に液体などがたまった袋状のものを卵巣のう腫といいます。多くは良性ですが、なかには治療を要するものもあります。
特徴のひとつは、小さいうちは自覚症状が乏しいことです。そのため検診の超音波検査などで偶然みつかることが多く、腫れがある程度大きくなってから症状に気づく場合も少なくありません。「症状がないから大丈夫」とは限らないため、指摘を受けたら一度確認しておくと安心です。
卵巣のう腫・卵巣腫瘍の症状・気づき方
あらわれ方には個人差がありますが、腫れが大きくなると次のような症状がみられることがあります。次のサインが続く場合は、一度ご相談ください。
- 下腹部の張り・ふくらんだ感じ(腹部膨満感)
- 下腹部や腰の痛み・重い感じ
- 便秘や、お腹が圧迫される感覚
- 検診の超音波で「卵巣が腫れている」と指摘された
とくに注意したいのが、急に強い下腹部の痛みが出た場合です。腫れた卵巣がねじれてしまうこと(茎捻転)などが起きている可能性もあり、早めの受診をおすすめします。がまんせずに医療機関へご連絡ください。
卵巣のう腫・卵巣腫瘍の種類
卵巣のう腫にはいくつかのタイプがあります。なかでも知られているのが、子宮内膜症に関連してできるチョコレート嚢胞です。これは卵巣の中に古い血液がたまってチョコレート状にみえることから、この名前で呼ばれます。
このほかにも性質の異なるさまざまなタイプがあり、良性のものが大半です。ただしタイプによって経過や対応が変わるため、超音波や画像検査などで性質を見きわめていきます。
卵巣のう腫・卵巣腫瘍の検査
EXAMINATION卵巣のう腫は、次のような検査を組み合わせて調べていきます。腫れの大きさや性質を確認し、経過観察でよいのか治療が必要なのかを見きわめるための検査です。
- 経腟超音波(エコー)検査:卵巣の腫れを比較的みつけやすい検査です
- 血液検査(腫瘍マーカー):CA125・CA19-9などを調べ、性質の判断の参考にします
- 画像検査(MRI・CTなど):より詳しく調べる必要があるときに行うことがあります
どの検査を行うかは、腫れの様子やお困りの症状に応じて、その都度ご説明しながら進めます。検査に不安がある方も、遠慮なくお申し出ください。
卵巣のう腫・卵巣腫瘍の経過観察と治療の考え方
TREATMENT大切なのは、経過観察ができるものか、治療を要するものかの見きわめです。腫れが小さく性質も心配のないものは、定期的に超音波などで様子をみていきます。
治療が必要と判断される場合には、タイプに応じて薬物療法や手術療法を検討します。たとえばチョコレート嚢胞では、子宮内膜症の治療薬で腫れが大きくなるのを抑える方法が選択肢となることがあります。一方で、腫れが大きい・症状が強いといった場合には、手術が検討されることもあります。
手術が必要と考えられるときの具体的な対応や、他の医療機関との連携が必要かどうかは、診察のうえでご案内します。保険が適用されるかどうかや費用の目安は、目的や診断によって異なるため、診察時にお伝えします。
CONSULTATION
卵巣のう腫・卵巣腫瘍の受診の目安
次のような場合は、一度ご相談いただくことをおすすめします。早めに性質を確認しておくことが、安心につながります。
- 検診で卵巣の腫れ(卵巣のう腫・卵巣腫瘍)を指摘された
- 下腹部の張りや痛み、腰の重さが続いている
- お腹が圧迫される感じや便秘が気になる
- 急に強い下腹部の痛みが出た(できるだけ早めに)
当院での受診の流れ
FLOWご予約のうえご来院いただき、問診で症状の経過や検診結果などをうかがいます。必要に応じて超音波や血液検査などを行い、結果のご説明とともに、経過観察でよいのか治療を検討するのかをご相談します。治療や経過観察に進む場合も、その都度わかりやすくご説明しながら進めますので、内診や検査に不安のある方も遠慮なくお申し出ください。