HPVとワクチンの役割
HPVは、主に性的接触を通じて感染するウイルスで、特別な人だけが感染するものではありません。多くは自然に体から排除されますが、一部で感染が長く続くと、子宮の入り口(子宮頸部)の細胞に変化が起こり、時間をかけて子宮頸がんへ進むことがあります。
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となりやすいタイプのHPV感染を防ぐことを目的としています。すでにある病気を治すものではなく、これから感染する機会をおさえるためのものです。感染する前に接種するほど、予防の効果が期待できるとされています。
9価ワクチン(シルガード9)について
HPVワクチンには、次の種類があります。当院ではいずれも取り扱いがあります。
- 2価(サーバリックス)
- 4価(ガーダシル)
- 9価(シルガード9)
これらは予防できるHPVのタイプの数などが異なります。現在は、より多くのタイプに対応する9価(シルガード9)を接種するのが一般的で、主流となっています。当院でも十分な在庫を確保しています。どの種類が適しているかは、年齢や接種歴などをうかがったうえでご案内します。
INDICATIONS
対象・接種を検討する方
HPVワクチンには、公費(自己負担なし)で接種を受けられる定期接種の対象があります。対象は小学校6年生〜高校1年生相当(12〜16歳)の方とされています。この年代は感染の機会を迎える前に接種しやすい時期とされ、標準的な接種のすすめられる時期にあたります。
対象年齢を過ぎた方や、公費の期間を逃してしまった方でも、接種を検討することはできます。対象年齢や公費の条件は時期によって変わる場合があり、対象外となる場合の費用については診察時にご案内します。「自分は対象になるのか」と迷うときも、遠慮なくご相談ください。
接種の進め方
接種は、一定の間隔をあけて複数回に分けて行います。接種回数は年齢やワクチンの種類により2回または3回で、標準的にはおおむね半年(6か月)ほどをかけて完了します。回数や間隔には条件があるため、具体的なスケジュールは診察時に一人ひとりに合わせてご案内します。
当院では、まず問診で年齢や接種歴、体調などをうかがい、公費の対象となるかどうかも含めてご説明したうえで接種を進めます。
SCREENING
接種後も子宮頸がん検診が大切です
ここは特に大切なポイントです。HPVワクチンは子宮頸がんの原因となりやすいHPVの感染を防ぎますが、すべてのタイプを防げるわけではありません。そのため、ワクチンを接種した後も、定期的な子宮頸がん検診を続けることが引き続き大切です。ワクチンと検診は、どちらか一方ではなく、両方を組み合わせて子宮頸がんを予防していくものとお考えください。検診の受け方についても、必要に応じてご案内します。
RISK & CARE
副反応・接種にあたっての注意
接種後には、注射した部位の痛みや腫れ、赤みなどがあらわれることがあり、感じ方には個人差があります。接種の直後に気分が悪くなることもあるため、当院では接種後しばらく様子をみてからお帰りいただきます。妊娠中の方や、体調がすぐれない方、過去にワクチンでアレルギー症状が出たことがある方などは、接種の可否を診察のうえで判断します。ご不安な点や気になる症状があれば、接種の前に遠慮なくお伝えください。
当院での受診の流れ
FLOWご予約のうえご来院いただき、問診で年齢・接種歴・体調などをうかがいます。ワクチンの種類や接種回数、公費の対象になるかどうか、対象外の場合の費用などをご説明し、ご納得いただいたうえで接種を進めます。2回目以降の接種時期についても、その都度ご案内します。ご不明な点は、どうぞお気軽にご相談ください。