萎縮性腟炎(GSM)とはどんな症状か
ABOUT萎縮性腟炎は、女性ホルモンの減少にともなって腟の粘膜がうすく乾きやすくなり、乾燥・ヒリヒリ感・かゆみ・痛みなどがあらわれる状態です。粘膜がデリケートになることで、感染も起こしやすくなるとされています。50歳以上、とくに60〜70歳の方に起こりやすいといわれ、「老人性腟炎」と呼ばれることもあります。近年は、腟や外陰部の症状に加え、頻尿などの尿の悩みも含めてGSM(閉経関連尿路生殖器症候群)としてとらえる考え方も知られています。
萎縮性腟炎(GSM)の主な症状(セルフチェック)
あらわれ方や程度には個人差がありますが、次のような症状がみられます。当てはまるものが続く場合は、一度ご相談ください。
- 腟や陰部の乾燥、ヒリヒリ・ピリピリした感じ
- 陰部の痛がゆい感じ、かゆみや違和感
- 性交時の痛み(性交痛)や、性交時の不快感
- おりもの(帯下)が増える、においや性状が変わる
- 軽い出血をともなうことがある
萎縮性腟炎(GSM)の原因・考えられること
おもな背景は、閉経による女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。ホルモンが減ると腟の粘膜がうすく乾きやすくなり、刺激や感染を受けやすくなります。閉経後だけでなく、授乳期や一部の治療の影響でホルモンが低下しているときにも、似た症状がみられることがあります。
また、乾燥やかゆみ、出血、おりものの変化は、感染やそのほかの婦人科の病気でも起こることがあります。背景に別の原因が隠れていないか確かめる意味でも、症状が続くときは自己判断せずに確認しておくと安心です。
萎縮性腟炎(GSM)の検査(当院で行うこと)
EXAMINATION当院では、まず問診で症状のあらわれ方や経過、月経・閉経の状況などをうかがいます。そのうえで、状態に応じて次のような確認を行うことがあります。
- 内診による腟・外陰部の状態の確認
- おりものの検査(かゆみや乾燥の背景に感染がないかの確認)
- 必要に応じたそのほかの検査(気になる症状に応じてご案内します)
かゆみや乾燥、出血は別の原因でも起こるため、背景を確かめてから対応を検討します。検査の内容や進め方は、その都度ご説明します。
当院の治療・対応
TREATMENT萎縮性腟炎には、不足したホルモンを補う対応がとられることがあります。更年期の治療に使うものよりも軽いホルモン剤(エストロゲンを補うお薬)を用いることが一般的とされ、乾燥や性交時の痛みに対しては、うるおいを補う潤滑用のゼリーなどをあわせて検討することもあります。あらわれ方や状態によって対応は変わりますので、確認したうえでお一人おひとりに合わせてご提案します。
ホルモン剤を用いる場合は、体質や既往によって向き・不向きがあり、乳がんなどの既往がある方では慎重な検討が必要とされています。年齢や既往、ほかにお使いのお薬などをうかがったうえでご提案し、注意点や効き方の感じ方(個人差があります)についてもあわせてご説明します。
費用については、保険が適用される場合と自費となる場合があり、内容によって異なります。詳しいご案内は診察時にお伝えします。
CONSULTATION
受診の目安
次のようなときは、一度ご相談ください。
- 腟や陰部の乾燥・ヒリヒリ感・かゆみが続く
- 性交時の痛みや不快感が気になる
- 市販の保湿ケアでは十分に改善しない
- 軽い出血や、おりものの変化をともなう
「年齢のせい」とあきらめる前に、確認しておくことで対処につながる場合があります。とくに出血をともなうときは、念のため早めにご相談ください。
当院での受診の流れ
FLOWご予約のうえご来院いただき、問診・診察で症状や閉経の状況をうかがいます。必要に応じて内診やおりものの検査などを行い、結果のご説明とともに、お一人おひとりに合った対応をご相談します。治療を始めたあとも、症状の変化を確認しながらフォローしていきます。内診に抵抗がある方は、遠慮なくお申し出ください。
INDICATIONS
更年期の不調とあわせてお悩みの方へ
萎縮性腟炎は、閉経前後のホルモンの変化にともなって起こりやすく、ほてり・発汗・気分の変化といった更年期の不調とあわせてあらわれることもあります。「腟の乾燥」だけでなく体全体の不調が気になる場合は、更年期の症状についてもあわせてご相談いただけます。